ネットで色々なサプリメントが売っているけど、どれが効くの?
サプリメントに含まれている栄養素の科学的根拠を知りたい!
この記事を読むと・・・
どうしてそのサプリがセックスに効くのかが分かる
サプリメントについて科学的知識が得られる
セックスに効果的なサプリメント7選!
ネット通販などでは勃起力が向上するなどと謳ったサプリメントがたくさん販売されていますね。そうしたサプリメントは、たくさんの栄養素が配合されているものがほとんどです。
そうしたサプリメントを購入してもいいですが、特定の栄養素のみが含まれている市販のサプリメントでも、勃起力を高めたりセックスに効果的だったりします。
セックスに効果的なオススメサプリメントには、次の7つが挙げられます。
2, アルギニン
3, シトルリン
4, EPA・DHA
5, ビタミンB群
6, ビタミンD
7, プロテイン
これらのサプリメントがどうして勃起やセックスに効果的なのか、科学的根拠と共に解説していきます!
亜鉛
亜鉛は「セックスミネラル」とも言われており、セックスに効果的だということを知っている方は多いと思います。亜鉛のサプリメントを飲んでいる方も多いかもしれませんね。
どうして亜鉛のサプリメントがセックスに効果的なのでしょうか。実は亜鉛は、精子を作る際に欠かせない栄養素なのです。
亜鉛の重要性について調べた研究を紹介します。
普通の食事と亜鉛を欠乏させた食事を与えたマウスとを比べると、亜鉛を欠乏させたマウスでは精子の数が半分にまで減少していました(渡辺 敏明, 1997)。
亜鉛が欠乏するとテストステロン(男性ホルモン)の量が減少することが知られています(荒川ら, 2008)。テストステロンは精子の形成に関わるので、亜鉛が欠乏すると精子の量が減少したと考えられます。
アルコールの摂取量が多いと亜鉛が欠乏しやすいことも知られています。よくアルコールを飲む人で精子の量が少ないと感じている人は、いつも飲んでいるアルコールが影響している可能性も考えられます。
精子の数を増やしたい、少し精液が薄く感じる、という方は亜鉛のサプリメントがオススメです。お手軽な価格で手に入れることができるので、気になる方は試してみてください。
アルギニン
アルギニンも精子の数を増やしたり、精子の運動を活発にするために必要な栄養素です。アルギニンもサプリメントによく含まれている栄養素ですね。
男性不妊症の方にアルギニンを摂取させると、治療した患者の内半数以上で精子数が増加したと報告されています(Schacher et al., 1973)。
精子はポリアミンという物質によって運動が活発になるのですが、アルギニンはそのポリアミンを増やすことで精子の運動性を高めるということも報告されています(Morales et al., 1993)。
さらにED患者にアルギニンを摂取させたところ、40%の患者で勃起力と性行率が改善されたことが報告されています(Zorgniotti AW, and Lizza AF)。
アルギニンは精子の量や運動性を高める効果、さらにはEDを改善させる効果まである、素晴らしい栄養素です。サプリメントで摂取しない手はありませんね。
シトルリン
アルギニンとよくセットにされるサプリメントが、シトルリンです。シトルリンには勃起力を高める効果があります。
アルギニン、シトルリンは両方ともタンパク質を構成する「アミノ酸」という物質です。
タンパク質と聞くとお肉や魚を想像すると思います。アルギニンはお肉や魚に含まれている栄養素なのですが、シトルリンは普段食べている食品にはほとんど含まれていません。
シトルリンが多く含まれている食品にスイカが挙げられますが、普段からスイカを食べる人はそういないですし、スイカを丸1個分食べないと十分な量を摂取することができないのです。
なので、シトルリンはサプリメントから摂取したい栄養素です!
シトルリンは体内に吸収されると一酸化窒素を生成します(林 登志雄, 2008)。一酸化窒素には、血管を拡張させる働きがあることが知られています。
勃起はペニスへの血流が増加することで起こる、というのは皆さんご存知だと思います。性的な刺激を受けて脳にある勃起中枢という部分が興奮すると、副交感神経が活性化されます。
それによりペニスの血管が拡張し、ペニスに多くの血液が流れ込んで勃起が起こります。
シトルリンはこの一連の流れを助ける栄養素で、血管を拡張させる一酸化窒素を生成することでより勃起を促してくれます。
またアルギニンは小腸で分解されてしまうため効率的に体内に取り込むことができませんが、シトルリンは小腸で分解されることがありません(堀田ら, 2016)。
シトルリンは体内に入るとアルギニンへと変換されることも知られており、アルギニンと同じ効果を得ることができます。
勃起力を高めたいなら、シトルリンが多く含まれたサプリメントが非常にオススメです!
EPA・DHA
EPA・DHAは血液をサラサラにして、勃起力を高めてくれるサプリメントです。
EPA・DHAは魚に多く含まれている栄養素です。分類としては、油になります。
EPA・DHAには血中の中性脂肪を下げてくれる働きがあります(末安ら, 2016)。EPA・DHAを摂取すると、肝臓での脂質酸化が上昇し、脂肪の合成が抑制されることが報告されており(Ikeda et al., 1998)、そうしたことがメカニズムとして考えられます。
血液がドロドロの状態だと、血液がペニスにスムーズに流れず、勃起が起こりにくいです。しかし、EPA・DHAを摂取すると血液がサラサラと流れるので、ペニスにも血液が多く流れて勃起しやすくなります。
サラサラな血液を保つ、という意味でも運動をしっかり行っていると勃起力も向上してきます。
ビタミンD
ビタミンDは、テストステロン(男性ホルモン)を増やす効果があることが知られています。そのためビタミンDは精子の質や量に影響を与えます。
実際にビタミンDは精子の数や運動性、形態、質に関連し、性機能の健康性に影響を与えていることが報告されています(Anagnostis P, 2013)。
ビタミンDは日光に当たることで、体内で作られます。ビタミンDのサプリメントを摂取することで精子の質が向上したり量が増えるという効果も期待できますが、普段部屋に引きこもっている、という方は日光浴をすることでも効果があります。
ビタミンB群
ビタミンB群が含まれるサプリメントもセックスに効果的なサプリメントです。ビタミンB群は精神の安定に関わる栄養素です。
ビタミンB群にはBビタミンB1やB2、ビオチン、ナイアシンなど様々な種類がありますが、特に精神の安定に効果的なのはビタミンB12です。
ビタミンB12を摂取すると服交換神経が活性化されます。勃起は副交感神経が活性化されることで起こるので、特に心因性EDの方はビタミンB12を積極的に摂取するとEDの改善に繋がりやすいです。
プロテイン
最後にオススメなのが、プロテインです。プロテインは筋トレをしている人が飲むもの、というイメージがあるかもしれませんが、実はセックスにも欠かせないものなのです。
精子を形成しているのは、タンパク質です。プロテインには精子の原料となるタンパク質がかなり多く含まれています。
プロテインを飲むとしっかりタンパク質を摂取することができ、精子の形成に役立ちます。いろいろなサプリメントを飲んでいても原料となるタンパク質が不足していたら、元気な精子は作られません。
また、タンパク質はテストステロン(男性ホルモン)の原料となる物質でもあります。タンパク質が不足しているとテストステロンも作られず、精子も作られないですし勃起もしづらくなってしまいます。
タンパク質は体を作る栄養素です。普段の食事から摂取することが大切ですが、足りない場合はプロテインで補うようにしましょう。
僕がいつも飲んでいるプロテインはこれ!
プロテインというと粉っぽくてあまりおいしくない、水に溶けにくい、味がしない、などとマイナスなイメージが多いかもしれません。
しかしこのプロテインはココア味でしっかり水に溶けるので、ジュース感覚で飲むことができます。
プロテインに苦手意識を持っていた方でもすんなりと飲むことができるのでぜひ試してみてください。
サプリメントでセックスを楽しく!
この記事ではセックスに効果的と言われているサプリメントや栄養素についてどのようなものがあるのか、またどのような科学的根拠があるのかを解説してきました。
セックスに効くサプリメントや栄養素にはいろいろな種類がありますが、ここで紹介してきたものはしっかりとした科学的根拠のあるものばかりです。
今よりもっとセックスを楽しみたい、という方はこうしたサプリメントを購入して飲んでみるのをオススメします。気になるものがあったら一度試してみてください!
参考文献
荒川 泰昭, 栗山 孝雄(2008) 亜鉛と生殖. Vitamins (Japan), 82, 10, 539-542
末松 俊明 (2016) 魚油摂取と合わせたDHA、EPA、セサミンの摂取による血中中性脂肪の低下効果 – ランダム化二重盲検プラセボ対照平行群間比較試験 -.薬理と治療, 44, 3, 411-423.
林 登志雄. (2008) シトルリンの代謝と薬効. 化学と生物, 46, 7, 460-464.
堀田 祐志, 木村 和哲 (2016) 虚血に伴う勃起不全に対する新規アプローチ 日薬理誌, 147, 31-34.
渡辺 敏明 (1997) 亜鉛欠乏状態のマウス精子の生存率および形態に及ぼす影響. 日本栄養・食糧学会誌, 50, 4, 311-315.
Anagnostis P (2013) Vitamin D in human reproduction : a narrative review. Int J Clin Pract, 67, 3, 225-235
Ikeda I,Cha-JY, Yanagita T, Nakatani N, Oogami K, Imaizumi K, and Yazawa K (1998) Effects of dietary α-linolenic, eicosapentaenoic and docosahexaenoic acids on hepatic lipogenesis and β-oxidation in rats. Biosci Biotechnol Biochem 62, 675-680.
Morales ME, Rico G, Bravo C, Tapia R, Alvarez C, and Mendez JD (2003) Progressive motility increase caused by L-arginine and polyamines in sperm from patients with idiopathic and diabetic asthenozoospermia. Ginecologia y Obstetricia de Mexico 71, 297-303.
Schachter A, Goldman JA, and Zukerman Z (1973) Treatment of oligospermia with the amino acid arginine. J Urlo. 110, 3, 311-313.
Zorgniotti AW, and Lizza AF (1994) Effect of large doses of nitric oxide precursor l-arginine, on erectile dysfunction. Int J Impot Res 6, 1, 33-35